今日はふるさと文化センターの保存車の紹介です。
屋根の下で保存されています。
蒸気機関車2号。
1917年製造で、機関車の上部は保存にあたり、復元したとのことですが、既に腐食が進んでいる状況です。
少し話しがそれますが、大東島の名前は台風情報で良く出てきます。その台風襲来時、岸に打ち付けられた波は、時に10メートルを超える高さまで砕け散り、風に乗った波の花は島全体を覆うほどと聞きました。それによる塩害は島全体に及んでいるとのことで、ふるさと文化センターに静態保存されているシュガートレインの車両たちが、そうした塩害の影響を受けていることは間違いなさそうです。
ディーゼル機関車8号。
経済産業省の近代化産業遺産に認定されている車両たち。
この客車は復元されたもの。復元ですので、現役時代そのものの姿です。
サトウキビを積む貨車。これは往時の車両。籠の中にサトウキビを満載にし、島を闊歩(かっぽ)する姿は、今では写真の中でしか見ることは出来ません。でもこの貨車を前に目をつむれば、何となく当時の姿が浮かんできます。
こちらも貨車。
近代化産業遺産に認定されたことでこうして保存・保全されている(であろう)車両たち。
しかしその姿は自然に朽ち果てて行くのをただ待っているかのようにも見えます。厳しい自然条件は、住民の暮らしだけでは無く、こうした文化財にも影響があります。だからと言って、この状況を何とか出来るかと言えば、現状を一番残念に思っているのは、きっと島の住民の方たちではないでしょうか。
私たちに出来ること。それは機会があれば島を訪れ、こうして島の歴史を見て歩くことだと思っています。