「夏に注意が必要な『紫外線』による目の病気」
2020年7月16日放送

今回は、新型コロナの夏には特に注意が必要な、意外な病気についてお伝えします。
名古屋市名東区のまじま眼科。実は、夏、あることに注意が必要だといいます。

「紫外線をたくさん浴びることによって、白内障の進行を早めるリスクになるのでは」(まじま眼科 杉野太郎 院長)
紫外線が目の病気の進行を早める可能性も。
さらに、コロナの影響である患者が急増しているといいます。
「この自粛期間におうちから出る時間が減って、急に視力が下がってきたことを訴えるお子さんが目立って多いように感じます」(まじま眼科 杉野太郎 院長)
家で、スマホやゲームの時間が増えたため、視力が下がっている子供が増えているといいます。
今回は、「実は…」注意が必要な目の病気についてお伝えします。
失明のリスクも…「白内障」
紫外線による目の病気、まずは白内障です。目の中にあるレンズが白くにごってしまい、ひどくなると失明してしまう可能性のある病気です。
実は…、白内障の約20%は、紫外線が原因といわれているんです。
白内障とはどんな病気なのか、こちらの写真を見てください。

左が正常の見え方、右が白内障の人の見え方です。このように、白内障になると、もやがかかったように見えづらくなります。
白内障は高齢の方がなるイメージですが、紫外線によってその年齢が早まることもあるので注意が必要です。
目を守るには?
そうならないためには予防が大切。目を守ると言えば、サングラスが思い浮かびますが、実は…世界では…
オーストラリアでは、皮膚がんの発生率が世界一高いことから、紫外線防御のためのガイドラインを作成し、サングラスなど紫外線対策を子供のころから促しています。
そこで、サングラスについて問題です。
問題:紫外線から目を守ってくれるサングラス。では、より目を守るためによいサングラスはどちらでしょうか?どちらもUVカットのサングラスという前提です。

A:レンズの色が薄いサングラス
B:レンズの色が濃いサングラス
正解:紫外線対策により効果があるのは、実は…、A:レンズの色が薄いサングラス

色が濃いサングラスでは、周囲が暗いと目が認識し、瞳孔が開いてしまうので、紫外線を取り込みやすくなります。
そのため、レンズの色が薄いほうが、一般的には紫外線対策には効果的と考えられています。
目のための体操法
目に関する不安は紫外線だけではありません。目のトレーニングをやりましょう。
遠近体操法といいまして、簡単にいうと近くのものと遠くのものを交互にみることによって、目の筋肉がほぐれて、近視の予防につながると考えられています。
① 目の前に親指を立てる
② 10秒の間、両目で親指を見る
③ 遠くを見る

近視になるともう治りません。そうなる前にトレーニングしておくことが効果的です。
視力を巡っては、子を持つ親にとって気になるデータも。

文部科学省によると、推移のグラフです。小学校・中学校・高等学校のすべてで、裸眼視力1.0未満の子どもが年々増加傾向となっています。
近くのものを見るばかりではなく、目の筋肉の疲れを癒やしたり、できるだけ外を見たり、遠くを見たりするのが大事です。
以上、Dr.森田の「実は…」な話でした。