中日自慢の投手陣は今年も健在
〜 沖縄キャンプ報告 〜

〜2002年 2月11日(月)〜

 先週、私は沖縄のドラゴンズ春季キャンプを訪ねた。そこで最初に感じたのは、その雰囲気の良さだった。
私がコーチをしていた4年前のときは、尻をたたいて明るくしていた部分があったが、 今はやらされている感じではなく、自然にかもし出されている様に思えた。
新しく加わった谷繁は何となくわかっていたが、立浪の元気のよさには驚いた。軽く声を掛けたら「ハイ!」と 勢いよく返事が返ってきたぐらいだ。

 そんな中、気になるブルペンに顔を出した。山本昌、野口、川上、恐らくバンチも心配はいらないだろう。 問題はその後に続く第5の投手だ。
正直なかなかいないのが現状だが、私はジャイアンツからきた平松と 正津に期待したい。まず平松だが、故障あがりということもあり、いきなり先発というわけにはいかないだろう。 シーズン頭の方は長いイニングのリリーフで使い、ゲームにおけるスタミナをつけたところで 先発に回せばいいだろう。

 もう一人の正津だが、彼の元気のよさが目を引いた。私のコーチ時代には、先発・中継ぎ・セットアッパーと いろんな場面で使ったが、今年は先発一本でもいいのではと思わせる調子だった。ジャイアンツやスワローズは左打者が多いものの下手投げには弱いので、そこにぶつけるのも面白いと思う。

 期待の若手だが、朝倉・宮越・小山にはもっと頑張って欲しいというのが正直な感想。ルーキーの久本は、久し振りにいい投手と思わせる素材だった。確かにいい素材だが、すぐに上で使うのではなく、 今年一年下でじっくり育てて欲しい。そうすれば、野口に次ぐ貴重な左腕になるだろう。

 左腕といえば岩瀬。今年は体のキレがよさそうなので、楽しみだ。谷繁効果もあって表情も明るい。 今年の彼の起用法だが、ギャラードとのダブルストッパーが面白いと思う。8・9回の2イニングを二人で抑える。先頭打者の左右によってどちらが先に登板か決めるのである。 それぐらい今年の岩瀬はいいと感じた。

 キャンプもこれからは実戦形式のメニューになる。これからが《新生・山田ドラゴンズ》の本当の姿が見えるとき。 自慢の投手陣と、それを支える打撃陣の調整具合に要注目だ

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