たかがオープン戦されどオープン戦
〜 沖縄キャンプ報告 〜

〜2002年 2月25日(月)〜

 2月も下旬になると各地でオープン戦が始まる。選手の置かれる立場によってそれぞれ《オープン戦の取り組み方》が違うということをコーチ時代によく選手たちに説いたものだ。それは3つのグループに分けられる。

まずはレギュラークラス。これはとにかくケガに注意して本人の納得のいく技術的調整及び体力調整をすればいい。キャンプを無事乗り切った矢先の故障というのは、本人はもちろんチームにも非常に痛手となってしまう。

次にレギュラー一歩手前のクラス。ここではオープン戦が勝負の場となってくる。例えば打率2割5分のものは2割6分、2イニング抑えるものは3イニング、といった具合にとにかく結果を残せるように努力しなければいけない。オープン戦と言えど実戦、1対1の一球勝負。キャンプで培ったものを出さなければいけない。「リーグが違うから…。」と言う者がいたが、言い訳以外の何物でもない。

最後は新人クラス。これは誰もその力を知らないのだから一歩手前のクラスよりも結果が欲しいところ。とにかく力一杯ぶつかってもらいたい。しかし、ここで心配なのが飛ばしすぎによる故障だが、それこそコーチなどの上の者が新人の力をキャンプで見極め、ブレーキをかけさせねばならない。今までそういった新人を数多く目にしてきたので指導者は十分に注意してほしい。

まだ始まったばかりのオープン戦だが、大事な戦いはもうすでに始まっている。

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