山崎よ。ホームランを求めちゃいけない。
〜2002年 3月18日(月)〜

 打線の構造改革がテーマで臨んだ今年の春季キャンプ。しかし、その成果がオープン戦で表われていない。 正直そのありさまは去年と何ら変わっていない。
その中で特に感じるのは山崎の元気の無さで、打席に立つ姿を見ていると迷いがあるように見えてくる。彼の場合、技術というより気力・意欲で打つタイプで、チームの評価が重要になってくる。わかりやすく言うと、4番を打たないと気分が盛り上がらない、つまりチームの看板になりたいのだ。

 しかし、現状をみればドラゴンズの4番はゴメスしか見当たらないのが事実。ゴメスの場合は当たり損ねでもスタンドに運ぶパワーがあるが残念ながら山崎にはそれがない。にも関わらず、ホームランを求めて振り回すもんだから、怖さはなく、相手にとっては組みやすくなってしまう。

 かつてのナゴヤ球場なら、まだそれでも通じたかもしれないが、今はそうではない。ここまでいうと彼がレベルの低い打者に思われてしまいそうだが、そうじゃない。山崎は元々長距離打者ではなく、左中間や右中間といった中距離、二塁打や三塁打を狙わせれば抜群の技術をもっているのだ。

 オープン戦も残りわずか、ゴメスの存在を今一度再認識し、自分の存在をいかにアピールして行くかがこれからのポイントとなる。ホームランを打たなくてもチャンスに一本打てば十分チームの顔になれるし、もう実績もある。きついことを語ってきたが、これも愛のムチだと思って受けとめてほしい。

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