若手投手が引き出したG攻略法
〜2002年4月7日(日)〜

 先週の巨人戦は残念ながら1勝2敗に終わってしまった。しかし、どれも1点差ゲーム。

 なかなか白熱した戦いだったと思う。そんな中で2戦目に登板した小笠原。 去年までと違った粋のいいピッチングができるようになったではないか。 なんといってもコントロールが抜群によくなっている。そこを谷繁がうまくリードしていた。特に左打者でいうとインコース高めに力のあるストレートと シュートを投げ込めるようになった。さらにアウトコース低めのスライダー。 右打者にはアウトコース低めのストレートで攻め、インコース低めにスライダー。勝負球は高めのストレート。

 ポイントはスライダーの使い方にあったと思う。スライダーを左打者にはアウトコースのボール球にして一回打者の意識を外に向けておいて、内側を攻める。右打者には体に近いところにスライダーを投げているため外のストレートについていけない。そこでさらに内側高めにストレートを投げればバッターは必ず詰まる。左右高低をうまく使っていくことで同じストレートでも打者にとってはついていけなくなる。前回の登板ではそこを上手くつく配球を谷繁がさせていた。今は谷繁が要求するところに力一杯なげることが精一杯だが、これが自分の投球であると小笠原自信が早く覚えることが次へのステップになるだろう。

 この小笠原の投球がジャイアンツ重量打線攻略の糸口になるというこを早くドラゴンズナインは気付くべきではないか。ジャイアンツの各バッターはこれまでの戦いをみていると今年から適用されている新ストライクゾーンにまったくといっていいほど対応できていない。どの打者も高めの球にバットは出しにいくが自分のスイングができない。つまるか、当てにいってポップフライになっている。新ストライクゾーンに頭を悩ませているバッターばかりだ。そこをついていかない手はない。そのためには小笠原がみせたように低めをうまく使ってインコース高めで勝負する。低めの使いかたが大事になってくる。これができればジャイアンツ重量打線は怖くないだろう。どんどん攻めていくことができる。

 今週末から東京ドームでジャイアンツ線がある。このピッチングができるかどうかが大きなカギを握る。先日初勝利を挙げた朝倉も先発するだろう。彼のストレートは魅力的だ。その前の低めのボールをきちんと投げ、あとは強気に攻めていけばおのずと結果はついてくるはずだ。

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