野口の起用法への提言
〜2002年9月17日(火)〜

ジャイアンツのマジックが10に減り、いよいよ優勝が見えてきた。
ドラゴンズにとってはAクラス死守という目標が残されているが、来シーズンの戦いに向けて少しずつ明るい兆しが見えてきた。まずは番組でも数週間に渡って取り上げてきた野口に、復帰のメドがついたことである。

すでに一軍でも勝利を挙げたが、私の本音を言えば「無理をしないでほしい」。全盛期のピッチングを知るものとしては物足りないと思わざるをえなかった。残り試合を一軍で投げるとしても、むしろ来年に向けて調整するくらいの気持ちでやってほしい。

私の経験からすると、同じ球数だとしても一軍マウンドでの疲労度は、ブルペンなど練習時と比べて3倍以上である。慎重に、決して無理をしないよう、せいぜい70球程度の登板に留めるよう、スタッフにも十分配慮してほしい。
もう一度、肘を痛めた時、それは彼の選手生命にも大きな影を落とすだろう。

さて私がドラゴンズで投手コーチをしていた時のドラフト1位川上が、右肩痛から復活、今年4年振りに2ケタ勝利を挙げた。入団した時に肩の筋力の弱さを感じてはいたが、よくぞ復活してくれた。
本人も言うように「常に不安を抱えている状態」ではあるが、肩の筋肉は実戦、すなわち投げこむことでつけていくのが一番、今後も努力を忘れなければ、きっと活躍できるだろう。

川上、野口の他にも、川崎、そして私がジャイアンツ時代に面倒をみた平松ら、故障で悩んでいる選手はドラゴンズにもたくさんいる。
正しいトレーニングを積み、来シーズンは是非一軍にあがってきてほしい。

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