開幕直前・谷繁vs阿部 リード対決の行方は…
〜2003年3月19日(水)〜
いよいよプロ野球開幕まであと10日を切った。今年は開幕戦で12年ぶりに対決す る ドラゴンズとジャイアンツだが、川上・上原のエース対決と共に、その女房役・ 谷繁 と阿部の
「キャッチャー対決」
も大きな見どころの一つだ。
ジャイアンツ重量打線には今年からペタジーニが加わったが、谷繁にとっては昨 年も 戦った相手であり
「未知の新戦力」
ではない。他のメンバーは殆ど昨年と変わっ ておらず、リード面でさほど苦労はないだろう。
さらに谷繁にとって幸運なのは、球場が 東京ドームで、開幕投手が川上だということだ。そう、昨年の
《ノーヒットノーラ ンゲ ーム》
と同じ状況で開幕を迎えられるのである。あの試合はバッテリーにとって一 つの 理想型だったが、同じイメージで試合が進められるのは非常に大きい。
対照的に、阿部はかなり苦労するだろう。ドラゴンズ打線にはアレックス・クル ーズ という2人の
新戦力が加入
した。その対策を新たに考えねばならないが、勝手知っ た る相手なら
「攻めのリード」
も可能だが、一発のある未知のバッターに対しては 慎重 なリードをせざるを得ない。これが消極的なリードにつながる危険もある。
さらに、昨年よりレベルアップした首位打者・福留もマークする必要がある。福 留を 一番に据え、捕手にとって厄介なジグザグ打線を組んでくる可能性もあり、余計 に神 経を使うだろう。
さらに心配なのは、上原の調子が良くないことだ。開幕に向け て疲 れを残さないよう力をセーブしているならいいのだが、もし足やヒザに故障を抱 えて いるのなら、阿部もリードに気を遣わざるを得ない。
《万全の状態》
で開幕を迎える谷繁、一方、
《不安要素》
を抱える阿部・・・しかし勝負 は始 まってみないと分からない。2人が開幕でどんなリードを見せてくれるか注目した い。
バックナンバー