東京ドーム最終決戦・Vの決め手は?
〜2004年9月7日(火)〜

いよいよマジック点灯が間近に迫ったドラゴンズだが、今日からジャイアンツとの3連戦がスタートする。東京ドームでの対戦は今シーズン最後になるが、ここまでドラゴンズは1勝6敗1分と、何故か極端に分が悪い。
6月にホームラン攻勢で3タテを食らった時は、落合監督が「器に負けた」とこぼしたことがあったが、優勝を目前にしたチームがライバルのホーム球場で1勝しか挙げていないのは、いくら何でも負け過ぎだろう。妙な苦手意識などが芽生えると来シーズンの戦いにも影響してしまう。ここは何としても勝ち越して、ジャイアンツに引導を渡したいところだ。
現在、両チームのゲーム差は4・5。日曜の時点でジャイアンツに自力優勝の目が復活。もしドラゴンズが3タテを食らえば1・5差まで接近するが、慌てる必要はないだろう。優勝ラインを仮に80勝とするとドラゴンズは残り24試合を14勝10敗で到達するが、一方ジャイアンツは残り21試合を17勝4敗のハイペースで行かねばならない。負け数の差「6」が、いかに大きいかがお分かり頂けよう。3連敗しなければいい、ぐらいの気持ちで、余裕を持って戦えばいい。

この3連戦、ドラゴンズはおなじみの10勝トリオ、川上・山本昌・ドミンゴが先発すると思われる。現在のジャイアンツ打線で注意すべきは、アテネ帰りの高橋由伸である。由伸が鋭い当たりを見せているのとは対照的に、四番・小久保は今ひとつバットが振れていない。堀内監督が再び由伸を四番に戻すようなら心して掛からねばならないが、小久保のままならそこで打線を分断できる。一発を恐れず立ち向かって行けばいいだろう。3本柱の実力なら、心配はないはずだ。

一方、ジャイアンツの先発は、高橋尚成・上原・工藤が予想される。高橋尚成には前回の対決で完封負けを喫しただけに、お返しをしたいところだが、あの試合でドラゴンズ打線は緩いボールに照準を合わせていたため、速球を打ちあぐねてしまった。今回は方針を変え、逆に速球に狙いを絞った方が得策ではないか。そうすれば緩いボールが来ても対応することが出来るからだ。
上原とは久々の対戦になるが、彼はストレート主体で、力で押してくるタイプなので、そのストレートを序盤にガツン!と叩き、自信を失わせることだ。工藤は前に書いた通り、立ち上がりから足を絡めて揺さぶり、ペースに乗せないこと。

いずれにせよ、ドラゴンズ本来の「守り勝つ野球」を忘れなければ、自ずと優勝は転がり込んで来るはずだ。スト実施を巡って揺れる球界だが、こういう時期だからこそ「これぞプロ野球」とファンを唸らせる試合を見せてもらいたい。

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