思わぬ苦戦のセ・パ交流戦、巻き返しのカギは?
〜2005年5月14日(金)〜

いよいよ始まったプロ野球改革元年の目玉、セ・パ交流戦だが、ドラゴンズはバファローズに1勝2敗と負け越し、続くライオンズにまさかの3タテ。1勝5敗のスタートになった。11あった貯金は7に減り、交流戦前は5ゲーム開いていた2位タイガースとの差は、3ゲームに縮まった。
パ球団相手に思わぬ苦戦を強いられた原因だが、やはりパの野球に対する戸惑いが大きかったのだろう。
先週、バファローズとの初戦にエース・川上が6失点KOされたのがいい例で、バッテリーと細かい腹の探り合いをするセのバッターと違って、パのバッターはとにかく積極的にファーストストライクを打って来る。データ上「ここは打って来ないだろう」と思う所に投げても思い切って振って来るのだから、普段と勝手が違い混乱するのも無理はない。特に谷繁は、蓄積されたデータを基に配球を組み立てて行くキャッチャーなので、バファローズ打線の積極的バッティングには面食らっただろう。6回にダメ押しの一発を放った北川は、翌日の試合でも山井から逆転タイムリーを打ったが、彼は典型的な早打ちタイプのバッターだ。昨日のゲームで落合に2本のタイムリーを浴びせたライオンズの中村も同様だが、訳が分からぬうちに点を取られ、そのままズルズルと敗れてしまうケースが目立つ。

今日から強敵・ホークスと対戦、続いてファイターズ、パ首位を行くマリーンズと気の抜けない相手が控えているが、いつまでも戸惑ってばかりではいられない。交流戦に勝つカギは、当たり前のことだが、とにかく先発投手が踏ん張ること、これに尽きる。今のドラゴンズ打線は、ウッズ欠場の影響もあり得点力が落ちている。しかし先発が序盤のリードをしっかり守り、セットアッパーにつないで岩瀬、という得意の勝ちパターンに持ち込めば、チームもまた上昇ムードに乗って来るはずだ。今日から行われるホークス戦は、エース・川上の真価が問われる一戦になる。地元・ナゴヤドームに戻って仕切り直し、エースを援護できるよう、打線にも奮起を期待したい。

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