いよいよセ・リーグ再開 竜虎首位決戦のポイントは?
〜2005年6月20日(月)〜

交流戦後4日間の休みが明けると、明日火曜日から、いよいよセ・リーグが再開。ドラゴンズはいきなり、首位タイガースと大阪ドームでの3連戦が待っている。現在、首位との差は2ゲーム。ファン心理としては、連覇に向け『3連勝で一気に首位奪取』を期待したいところだが、ハッキリ言おう。『まだそんな時期ではない』と。
長丁場の交流戦が終わり、しかも間に休みが入ったので、ペナントレースが後半戦に突入したような気がするが、ここまでの消化試合数は65。今季は全146試合だから、実はまだ前半戦に過ぎないのだ。本当の勝負は8月後半、この3連戦は2勝1敗で御の字である。極端な話、もし3タテを喰らったとしても、残り試合数を考えれば致命的にはならない。この3連戦、重要なのは勝敗よりもむしろ『ドラゴンズ本来の野球が出来るかどうか?』である。

なぜドラゴンズは交流戦で勝てなかったのか?理由はいろいろあるが、前半で泥沼状態に陥ったのは、負けた分を取り返そうともがき、シャカリキに勝ちに行ったからである。交流戦序盤、欠場したウッズに代わり四番を務めたアレックスがいい例だが、春先は4割近いアベレージを残した好打者がホームランを狙って振り回しに行った結果、すっかりバッティングが崩れてしまった。彼は本来、つなぎのバッティングをする中距離ヒッターなのだが、自分の本来の役割を忘れてしまったがために、調子を落としてしまったのである。

ドラゴンズは去年、どうして優勝出来たのか?それは各選手が自分の役割をしっかり認識し『つなぎの野球』『守り勝つ野球』を一丸となって実践したからである。交流戦では、そのことを忘れている選手が見受けられた。落合監督が『ボロボロに負けて良かった』と言っていたが、原点を思い出す上では、いい教訓になっただろう。『1・2番が塁に出て、クリーンアップが返す』『序盤のリードを中継ぎが守り、岩瀬で締める』・・・つなぎに徹して、いつの間にか勝っている、それがドラゴンズの野球だ。自分を見つめ直すためのこの3連戦。交流戦で乱れた部分をどう立て直し、チーム本来の野球を取り戻せるか?この首位決戦は、結果よりも内容に注目したい。

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