来季はもう始まっている…ペナント奪回に向けて
〜2005年10月14日(金)〜

2005年、ドラゴンズは79勝66敗1分の2位でシーズンを終えた。一時は首位タイガースに0.5ゲーム差まで迫りながら、終わってみれば10ゲーム差の2位。落合監督は「負けたんだから、練習して強くするしかないだろう」と言っていたが、その言葉通り、もう来シーズンは始まっているのだ。敗者に休んでいる暇はない。

いま、若手二軍選手を主体とした12球団合同のフェニックス・リーグ(秋季教育リーグ)が宮崎県で行われているが、ドラゴンズは一軍クラスの選手も参加。シーズンの疲れも何のその、ゲームに出場し汗を流している。彼らはそのまま沖縄秋季キャンプに突入するが、落合監督が既に「選手には死んでもらう」と宣言しているように、相当ハードで厳しいものになるだろう。

秋季キャンプというと、若手が実力を伸ばす場と思われがちだが、実は中堅・ベテラン選手にとっても、自分の実力を再点検し、足りない部分を鍛え直す大事な機会なのである。プロの場合、オフとキャンプの過ごし方次第で、来季の成績の8〜9割が決まると言っても過言ではない。先輩選手が秋季キャンプでどんなトレーニングをするのか、若手選手たちにとっては、それを目の当たりにするだけでも大いに勉強になるはずだ。その意味で、普通ならオーバーホールに入るはずの谷繁が参加を決めたのは嬉しい話である。その心意気は必ずやチーム全体に伝わることだろう。

今回の秋季キャンプで特に期待したいのは、やはり投手陣である。8勝を挙げた中田や、初勝利を挙げた佐藤、4年ぶりの復活を果たした中里など、シーズン終盤に楽しみな若手が次々と現れたが、では彼らが来季、ローテーションに入ってフル回転出来るかと言うと、正直未知数である。
やはりそこに中堅・ベテランが加わってこそ「投手陣」なのだ。今回はエース・川上も参加するが、後半全く精彩を欠き、優勝を逃した責任を誰よりも強く感じていることだろう。彼ほどのピッチャーなら、不振に陥った原因はつかめているはずだ。来季、川上が投手陣を引っ張り、ペナント奪回を果たせるかどうか?それはこの秋季キャンプに懸かっている。エースの新たな飛躍を期待したい。

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