<機体認証って何?>国家資格との関係性について

前回の記事では、「型式認証」「機体認証」制度の基本的な部分や現状について触れていきました。
今回は、その制度が国家資格とどう関係あるのか?その関係性にも焦点を当てていきたいと思います。
そもそもの型式認証制度と機体認証制度について知りたい、という方は前回の記事をご覧ください。
国家資格との関係性
では、この機体認証制度があることでどうなるのか。
ここで密接にかかわってくるのが国家資格(無人航空機操縦士)です。特定の条件下でドローンを飛行させる場合に必要となり、一等と二等があります。
そんな「国家資格」と「機体認証制度」の組み合わせにより、ドローンの運用において重要な利点が生まれ、同時に国家資格の効力が最大限に発揮されるようになります。
つまり、
・国から認証された安全な機体
・十分な操縦スキルを持つ資格保有者
これらを組み合わせることで、より安全で効率的なドローン運用が可能になるのです。
主な利点は以下と考えます。
1. 特定飛行における申請を簡素化
「機体認証を受けた機体」を、「国家資格を持つ操縦士が操縦」することで、
通常なら個別の許可・承認が必要な特定飛行の一部を、以下条件のもと、許可・承認なしで実施できるようになったり、第三者の上空で特定飛行を行うことが可能になったりします。
>> 条件 <<
-
【国家資格二等または一等】を持つ人が、
【第二種の機体認証】を取得しているドローンを飛行させる場合、
第三者の上空を飛行しない一部の特定飛行(カテゴリーⅡB飛行)が、許可や承認なしで可能になります。
-
【国家資格一等】を持つ人が、
【第一種機体認証】を取得しているドローンを飛行させる場合、
第三者の上空で行う特定飛行(カテゴリーⅢ飛行)が、許可を得れば可能になります。(申請は必須!)
↓カテゴリーの分類(国交省資料より)
↓飛行するにあたってカテゴリーを把握するには(国交省資料より)
2. 新たなビジネスチャンスの創出
認証機体と資格保有者の組み合わせにより、これまで規制のハードルが高かった都市部での配送サービスや、広範囲の農地の自動監視など、新しいドローン活用ビジネスの展開が以前に比べて容易になります。
3. 安全性の向上
認証された安全性の高い機体を、適切な技能を持つ資格保有者が操縦することで、より安全な運用が実現します。
これにより、事故リスクの低減と社会的信頼の向上につながります。
まとめ
ここまで機体認証制度と国家資格の関係性について触れてきましたが、これらは無人航空機の安全かつ効率的な運用を支える重要な要素です。
現在、型式認証を取得している無人航空機の数はまだ少ないですが、制度の浸透と共に今後急速に増加していくことが予想されます。
実際に多くの人が所有し、そらメディアでも使用しているDJI製の機体も現在申請を進めているとされており、DJI製のドローンの型式認証がとれたらまた少し動きがあるのではないかと予想します。
国としても国家資格をもつドローンパイロットを増やしたい意向だと思うので、ここの動きには引き続き注目していきたいですね!
実際に機体認証の申請をしたい!という方は、手順など国交省が以下の動画でも説明しているので、こちらもぜひご覧ください。
🎥無人航空機の機体認証制度について
仕事で活用したい方はもちろん、趣味で楽しみたい方や、「DJI製のドローンで型式認証がとれたら免許とろうかな…」とお考えの方は、ぜひそらメディアまでお気軽にご相談ください📪
機体のご紹介、ご購入まで一貫してサポートいたします!
参考文献
国土交通省 航空局:「無人航空機の登録制度・操縦ライセンス制度」
https://www.mlit.go.jp/koku/drone/
一般社団法人 日本UAS産業振興協議会(JUIDA):「無人航空機操縦士技能証明制度」
https://uas-japan.org/license/
国土交通省:「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」
https://www.mlit.go.jp/common/001303818.pdf
内閣官房:「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/
📪ご相談・お問い合わせ・資料請求などはこちらから
https://www.ctv.co.jp/sora-media/document-request/
📞052-588-4601(平日10:00~17:00)
✉ctvmb_drone@ctv.co.jp
カテゴリー
アーカイブ